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ウォッチエンジェルスは時計収集家コミュニティでありながら、

今回の限定モデル、ワールドタイマー マニュファクチュールは、従来の42mmから約40mmへとサイズダウン。ケースは新たに再設計され、ステンレススティール製のケースにはヘアライン仕上げをあしらうほか、ベゼルはポリッシュ仕上げとした。ダイヤルも視認性と明瞭さを重視して再考されており、日付表示のインダイヤルを排除。都市ディスクを傾斜させることで立体感を演出した。さらに昼夜表示のサン&ムーンディスプレイも、洗練されたシンプルデザインへと見直された。

この新しいSS製ケースは、パネライスーパーコピー優良サイト傾斜のついたラグと鋭い面取り加工を特徴とし、サイズは40.5mm×13.4mm。シースルーバックを採用しており、そこからフレデリック・コンスタントの自社製Cal.FC-718を眺めることができる。このムーブメントは、時・分・センターセコンドに加えてワールドタイム機能も備え、すべての操作をリューズのみで行うことができる。パワーリザーブは約38時間とやや短めだが、ケースは50mの防水性能を確保している。また本作では、サンバースト仕上げのブルーダイヤルが鮮やかな輝きを放ち、サークルグレイン仕上げが施されたミニッツトラックが繊細な質感を加えている。さらにロジウムプレート仕上げのアプライドインデックスと、手作業で磨かれたロジウムカラーの時・分・秒針が、全体のデザインをより一層洗練された印象に仕上げている。針の形状はローラン・フェリエを思わせるアセガイ(槍)型となっており、エレガントな雰囲気を漂わせる。

限定モデルはウォッチエンジェルスを通じたサブスクリプション方式のクラウドファンディングによって、2025年3月13日まで先行購入が可能となっている。それ以降は、718本限定のうち残りのモデルが2025年10月からフレデリック・コンスタントにて販売される予定で、価格は4995ドル(日本円で約75万円)だ(編注;日本未発売予定)。

我々の考え
フレデリック・コンスタントが本領を発揮するのは、優れた価値を手の届きやすい価格帯で提供することに成功したときだと思う。たとえば、ハイライフ パーペチュアルカレンダーは市場における最もコストパフォーマンスに優れた機械式永久カレンダーモデルのひとつと言える。私はハイライフ ワールドタイマーを所有しており、このキャリバーの使いやすさにはなじみがある。さらに、私がHODINKEEに加わって間もないころに執筆した初期の記事のひとつが、ブルーダイヤルのワールドタイマー マニュファクチュールについてだった。その時計には多くの魅力を感じたものの、いくつかの点で惜しい部分もあったと記憶している。

提供された写真を見る限り、ダイヤルとケースの仕上がりは見事であり、標準モデルに感じていた課題(ダイヤルの一体感の欠如や、やや不格好なケース形状)を大幅に改善しているように思える。ケース径が小さくなったことで、より多くの人にとって装着しやすくなった点も評価できる。価格は5000ドル(日本円で約75万円)弱と依然として手ごろであり、市場におけるフルスペックのワールドタイマーとしては最も手の届きやすいモデルのひとつだ。競争相手として挙げられるのは、109万5600円(税込)のノモス チューリッヒ ワールドタイマーあたりだろう。

しかし、このキャリバーにはいくつかの弱点もある。まずパワーリザーブが約38時間とやや物足りない。また、自動巻きムーブメントとしてコストパフォーマンスを優先した設計のため、厚さは13.4mmとやや分厚い。一方でノモス チューリッヒ ワールドタイマーは2.5mm薄い(もっともノモスのモデルはワールドタイム機能をリューズ操作で完結できるわけではなく、また、すべてのタイムゾーンを同時表示するクラシックなワールドタイマーではない)。さらに日付表示がないため、その点を求める人には物足りないかもしれない。しかし今回のデザインでは日付を省略したことで得られた視認性や、デザインの統一感のほうが価値があると感じる。とはいえこのモデルはスポーティなGMTではなく、手ごろな価格のトラベルウォッチを探している人にとって、間違いなくおすすめできると言えるだろう。

基本情報
ブランド: フレデリック・コンスタント × ウォッチ・エンジェルス(Frederique Constant x Watch Angels)
モデル名: ワールドタイマー マニュファクチュール リミテッドエディション(Worldtimer Manufacture Limited Edition)
型番: FCWA.718.SS.2.1.1

直径: 40.5mm
厚さ: 13.4mm
ケース素材: ヘアライン仕上げとポリッシュ仕上げを組み合わせたステンレススティール製3ピースケース
文字盤: サンバースト仕上げのブルー、ミニッツトラックにサークルグレイン仕上げ
インデックス: ロジウムプレート仕上げのアプライド
夜光: なし
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: ブラックのハンドメイドカーフレザーストラップ(同色ステッチ)、フォールディングバックル

Frederique Constant x Watch Angels Worldtimer Manufacture Limited Edition
ムーブメント情報
キャリバー: FC-718
機能: 時・分表示、センターセコンド、ワールドタイマー
パワーリザーブ: 約38時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 26
クロノメーター: なし
追加情報: すべての機能をリューズ操作で調整可能、反射防止加工を施したドーム型サファイアクリスタル、刻印入りのシースルースクリューバック

価格 & 発売時期
価格: 4995ドル(日本円で約75万円)
発売時期: ウォッチエンジェルスでのサブスクリプション注文受付は2025年2月13日開始、フレデリック・コンスタントでは2025年10月より販売予定
限定: あり、世界限定718本(編注;日本未発売予定)

オメガ×スウォッチより最新スピードマスター ムーンスウォッチ 1965が登場

1960年代、NASAが宇宙飛行に使用する時計を募集した際、応じたブランドはオメガ、ウィットナー、そしてロレックスの3社であった。1965年3月1日に過酷なテストが完了した時点で、すべての試験を通過したのはオメガのスピードマスターだけであり、そのあとの歴史は周知のとおりである。この歴史を称えるべくオメガとスウォッチは、その試験から60周年を迎える今年、新たなムーンスウォッチを発表する。今回のモデルは限定ではなく、モノクロームのカラーリングを採用し、NASAの試験を通過したオリジナルのリファレンスにオマージュを捧げたデザインとなった。

Omega x Swatch Moonswatch 1965
オメガ スーパーコピーNASAの試験を受けたRef.105.003のスピードマスターはブラックダイヤルを採用していたが、新しいムーンスウォッチはその配色を反転させ、ホワイトダイヤルにグレーのバイオセラミック製ケース(42mm×13.25mm)、さらにグレーのベルクロストラップを組み合わせた。そこにヴィンテージリファレンスへのオマージュも随所に盛り込んでいる。オリジナルのオメガロゴ、フォント、針が使用されており(もちろんスウォッチの要素も追加されている)、さらにアプライドロゴも採用されているのだ。

Omega x Swatch Moonswatch 1965
UVライトを照らしてみると、クロノグラフのカウンターがアップデートされているのがわかる。これまで“60”と表示されていた部分には“19”が、“10”の位置には“65”が配置されており、どちらも青く発光するスーパールミノバを採用している。さらに、通常どおり“60”と表示されるスモールセコンドも発光する仕様だ。これはトライアルの年である1965年とその60周年にちなんだものである。

しかし、これは単なる視覚的な演出ではなく、実用上の機能として組み込まれている。ムーブメントが改良され、合計19時間65分までクロノグラフの計測ができるのだ。つまり、時間表示は65分ごとに1時間としてカウントされるという、やや奇妙な仕組みである。さらに64分が経過すると、ブランドが“ラップ・オブ・オナー(栄誉の1周)”と呼ぶ動作が発生し、上部のふたつの針が1周してから次の時間を示すというユニークな動きをする。

Omega x Swatch Moonswatch 1965
この限定ではないモデルは、2025年3月1日よりスウォッチストアで販売開始される。価格はほかの(ムーンフェイズを除く)ムーンスウォッチと同じく4万700円(税込)だ。

我々の考え
今朝、Instagramでこの時計のティザーを見たとき、正式発表までまだ時間があると思っていた。実際には発表までではなく、店舗で手に取れるまでの時間があるということだったようだ。興味深いリリースではあるが、NASAの試験を通過したブラックダイヤルの時計を称えるにあたって、ホワイトダイヤルを選んだのは少し意外に感じる。

Omega x Swatch Moonswatch 1965
もしかすると、ムーンスウォッチシリーズはすでに数多くのバリエーションを展開してきたため、新たなアイデアやアレンジの方向性が限界に近づいているのかもしれない。もともとスピードマスターは長年にわたり一貫したデザインと信頼性を誇る時計であり、その枠組みのなかで新たな解釈を生み出すのは難しくなってきているのだろう。ヴィンテージフォントやそのほかのディテールを除けば、今回の新作は、昨年私がレビューしたホワイトラッカー仕上げのスピードマスターを思い起こさせる。真っ白なダイヤルにブラックの針が映えるデザインは印象的で、やや“アラスカプロジェクト”を思わせる雰囲気を持ちつつも、赤いケースや針がないぶんよりシンプルで洗練された選択肢となっている。

Omega x Swatch Moonswatch 1965
基本情報
ブランド: オメガ × スウォッチ(Omega × Swatch)
モデル名: スピードマスター ムーンスウォッチ 1965(Speedmaster Moonswatch 1965)
型番: SO33M106

直径: 42mm
厚さ: 13.25mm
ケース素材: バイオセラミック
文字盤: ホワイト
インデックス: プリント&アプライドロゴ
夜光: あり、グレードA スーパールミノバ(針とインデックスはグリーン夜光、数字の19・65・60はブルー夜光)
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: グレーのベルクロストラップ(ライトグレーのステッチ入り)、グレーのバイオセラミック製ループ

Omega x Swatch Moonswatch 1965
ムーブメント情報
キャリバー: 特殊カウンターを備えた改良型クロノグラフムーブメント
機能: 時・分表示、スモールセコンド、クロノグラフ
巻き上げ方式: クォーツ

オーデマ ピゲにとって、今年は大きな節目の年である。

創業150周年を迎える時計ブランドはそう多くないうえ、なおかつその長い歴史を家族経営のまま維持してきたブランドとなると、さらに希有な存在だ。この記念すべき年に、ウォッチメイキングの卓越した技術のみならず、大胆なマーケティング戦略でも知られるオーデマ ピゲが、その150周年の幕開けを本拠地ル・ブラッシュで飾るのは、まさにふさわしい選択である。

今回の旅は、意外にも私にとって初めてのジュウ渓谷訪問だった。長年この業界に身を置き時計を愛し続けてきたというのに、スイス時計製造の聖地へ巡礼に訪れたことがなかったとは、一体どういうことだ? そんな疑問が頭をよぎったが、ふと思い出したのは何年も前にジュネーブを訪れた際の出来事だった。そのとき、父がとある有名な博物館(ひとつのブランドとその長い歴史に特化した場所だ)の2階の図書室で、人類史上最悪とも思えるアレルギー発作を起こしたのだ。彼のくしゃみはまるで100デシベル級の爆音で響き渡り、我々は時計をひとつも見ることなく、急いでその場を後にした。その瞬間、私はおそらく無意識のうちに、恥ずかしさのあまり二度とスイスには戻らないと心に決めてしまったのだろう。しかし時計を仕事にしているとその決意を貫くのはなかなか難しい。

hotel des horlogers
オテル デ オルロジェルの渓谷側の景観。

vallee de joux church view
写真には写っていないが、画面外の畑にはキャベツが育っている。

Walkway to the Musee
オーデマピゲスーパーコピー優良サイトホテルからは、歴史博物館へと直接つながる小道が続いている。

こうして私は、再びウォッチメイキングの本場を訪れるべく、ジュネーブ行きの飛行機に乗り込んだ。ル・ブラッシュはジュネーブからクルマでおよそ1時間の距離にある。道中、広大な雪原に挟まれた曲がりくねった道を進み、まるで高級ボトルウォーターのラベルからそのまま切り取ったような美しい山々の景色を眺めながら、宿泊先へと向かった。そこはオーデマ ピゲが所有するホテル...と呼んではいけないが、実際にはそうなのだ。正式な名称はオテル デ オルロジェル。同社のオフィスやミュゼ アトリエ オーデマ ピゲに隣接する、静寂に包まれた完璧なまでに洗練されたホテルである。

この日の残りの時間は、長いあいだ待ち望んでいた博物館の訪問に充てられた。この博物館は比較的最近、町に加わった施設であり、オーデマ ピゲの創業者ジュール・オーデマ(Jules Audemars)とエドワール・ピゲ(Edward Piguet)が1875年に工房を構えたオリジナルのアトリエのすぐ裏手に位置し、直接つながっている。かつて博物館として使われていたこの歴史的な建物は、現在ではブランドのアンティーク修復工房として新たな役割を果たしている。

the original workshop and museum
オリジナルのアトリエ。

View of new expansion for museum
新ミュージアムのエントランス棟。

Musee Atelier Audemars Piguet
大きなガラス張りの螺旋状の構造は、まるで巨大なシナモンロールのようだ。その内部にはヴィンテージとモダンウォッチの宝庫ともいえる驚異的なコレクションが広がっているだけでなく、オーデマ ピゲのグランドコンプリケーションやメティエ・ダール(ジェムセッティングやエングレービングなど)の工房も併設されている。決して大げさではなく、あまりに魅力的なツアーだったため写真を撮るのをすっかり忘れてしまったほどだ。ミュージアムでは、ブランドの歴史を象徴するあらゆる逸品が展示されている。たとえば19種類の複雑機構を搭載した1899年製の“ユニヴェルセル”懐中時計や、36mm以下のミニッツリピーターやパーペチュアルカレンダー、さらにはチャリティーオークションにて520万ドル(日本円で約7億7400万円)で落札され、現在は博物館に貸与されているワンオフの“ブラックパンサー・コンセプト”まで網羅されている。この体験を記録に残せなかったのは残念だが、それはつまり、次にこの地を訪れる機会があれば自分自身の目で見るべきだということだ。ぜひ足を運んで欲しい。本当にその価値がある。

翌日は、この旅のハイライトともいえるメインイベントが行われた。オーデマ ピゲの150周年記念祝賀が、ブランドのマニュファクチュールで正式に幕を開けたのだ。ブランドの歴史をテーマにした華やかなプレゼンテーション(インタープリティブダンスもふんだんに取り入れられていた)のあと、我々は今年発表される新作の第1弾を間近で見るために案内された。

新作のパーペチュアルカレンダー
150周年記念の幕開けを飾った主役は、新たに発表されたパーペチュアルカレンダー Cal.7138だ。コレクターや特許出願を追いかける時計愛好家の間で長らく注目されてきたこのムーブメントは、オーデマ ピゲにとって初めて、リューズのみで完全に調整可能なパーペチュアルカレンダーとして登場した。ケース側面に外部コレクター(補正用プッシャー)を一切持たない点が特徴である。リューズ操作のみで調整可能なパーペチュアルカレンダームーブメントはこれが初めてではないが、ブランドの象徴的なQPダイヤルのレイアウトを維持し、複数の革新的な技術(5つの新特許!)を搭載し、非常にユーザーフレンドリーである点で間違いなく注目すべきムーブメントである。

The two new Royal Oak Perpetual Calendars
Sand Gold Royal Oak QP wristshot
Caseback of Sand Gold
実物を見て最も印象的だったもののひとつがリューズ機構の拡大モデルだった。このリューズは、通常の2段階の引き出しに加えて、ブランドが“2'(ツープライム)ポジション”とも呼んでいる。リューズを引くと、最初の位置(ストップ1)では日付と月の設定、2段階目(ストップ2)では時刻の設定が可能になり、さらにリューズを1段階押し戻すことでストップ2'に入り、曜日とムーンフェイズの設定ができる。直感的な操作感でありながら、このメカニズムの背後にある膨大な研究開発の成果は、仕組みを理解した瞬間に実感できるほど明確だった。

Code 11.59 White Gold Perpetual Calendar
文字盤のスモークフュメも素晴らしい。

この新ムーブメントは、3つのモデルでデビューする。ロイヤル オークのステンレススティールモデル(Ref.26674ST、販売価格10万9300スイスフラン、日本円で約1800万円)、ロイヤル オークのサンドゴールドモデル(Ref.26674SG、販売価格13万スイスフラン、日本円で約2200万円)、そしてCODE 11.59の18Kホワイトゴールドモデル(Ref.26494BC、販売価格10万9300スイスフラン、日本円で約1800万円)だ。なかでも個人的に最も気に入ったのはサンドゴールドモデルで、オーデマ ピゲが生み出したこの合金はまさに絶品といえる。いずれのモデルもケース径は41mmのままで、ロイヤル オークはケース厚9.5mm、CODE 11.59は10.6mm。また厳密には6種類のバリエーションが存在し、それぞれ150本限定で、ダイヤルにオーデマ ピゲのヴィンテージ筆記体ロゴが採用された特別仕様も用意されている。これらの時計や新キャリバーについてさらに詳しく知りたいなら、同僚のマークがじっくりと時間をかけてレビューしているので、ぜひチェックして欲しい。

Cal.5135との別れ
この新キャリバーの登場により補正用プッシャーは過去のものになるかと思いきや、どうやらそうではなかったようだ。旧QPムーブメントCal.5134のスケルトナイズド版であるCal.5135が、ロイヤル オークパーペチュアルカレンダー “150周年アニバーサリー”(Ref.26585XT)として、150本限定で最後の華を飾ることとなった。

QP Royal Oak Squelette 150th Anniversary
この新作は、デザインのインスピレーションとなった時計とともにトレイの上で紹介された。そのモデルとは、1990年代初頭のロイヤル オーク オープンワーク パーペチュアルカレンダー ポケットウォッチ(Ref.25729PT)である。この時計は圧倒的な存在感を放つ重量級であり、特徴的なオクタゴンケースとチェーンはプラチナ製。ダイヤモンドがアワーマーカーとしてセットされ、サファイアダイヤルのブルーアクセントが、スケルトン加工されたブリッジやフリーハンドで施されたエングレービングを際立たせている。裏返すと中空構造のブリッジにも、さらに精緻な彫刻が施されているのがわかる。手に持った感触はまさにレンガのような重厚さで、これをポケットに収めていた前の持ち主の衣服の糸は、相当な負担に耐えていたに違いない。

Pocket Watch 25729PT
Caseback of Royal Oak pocketwatch
Vintage 25636PT
25636PT。Image by James K./@waitlisted

新しいロイヤル オークのデザインには、ポケットウォッチとのつながりを感じさせる要素が多く取り入れられているが、この新作には1980年代のプラチナ製ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(Ref.25636PT)との関連性もある。それは単に同じスケルトン仕様であり、ブルーのリングや当時の書体を採用しているという共通点があるからだ。私は普段、時計にダイヤモンドを取り入れることを積極的に推奨するわけではないが、もしポケットウォッチのようにアワーマーカーとして採用していたら、この新作とのつながりがより強調されたかもしれない。

とはいえ、この時計は圧倒的にクールな1本だ。41mmのチタン製ミドルケースは、ポリッシュ仕上げのBMG(バルクメタリックガラス)製ベゼルとケースバックに挟まれ、ケース厚は9.9mm。防水性能は20mとなっている。さらに、チタン製ブレスレットにはポリッシュ仕上げのBMG製スタッズが配され、コントラストを際立たせている。この限定モデルは150本のみの生産で、価格は17万5000スイスフラン(日本円で約2900万円)。コレクターたちは競い合うように購入を申し込むことだろうが、この枠を確保するのは決して容易ではなさそうだ。歴史と現代の対比が非常にうまく調和している。

CODEとカラー
新作のパーペチュアルカレンダーを搭載したCODE 11.59に加え、オーデマ ピゲは今週、同コレクションにいくつかの新作を追加した。そのひとつが41mmのCODE 11.59 クロノグラフの新バージョン(Ref.26439NB)で、WGケースにブルーの“トスカーナ”ダイヤルとブルーセラミック製ミドルケースを組み合わせたモデルだ。WGの16202に採用されたトスカーナダイヤルの色味をイメージすると、少し異なる印象を受けるかもしれない。本作では、ミドルケースの鮮やかなブルーと調和するようにやや明るめのブルーが採用されているのだ。さらに、バゲットカットのダイヤモンドがアワーマーカーとしてセットされ輝きを増すとともに、価格も8万5600スイスフラン(日本円で約1400万円)に設定されている。本作はシリアルナンバー入りの限定モデルではないものの“スペシャルエディション”として展開され、北米市場では2カ月先行販売される予定だ。

RD#3のCal.2968は、数年前にロイヤル オーク ジャンボ ウルトラシンのケース、さらには37mmモデルにもフライングトゥールビヨンを搭載したことで話題を呼んだが、今回初めてCODE 11.59コレクションに採用された。新作はジェムセット仕様の38mm CODE 11.59 サンドゴールドモデル(Ref.26665SG)となる。この時計の価格は14万9000スイスフラン(日本円で約2500万円)だが、それを別にすれば実際手首に乗せたときの魅力は圧倒的だ。私は以前からCODE 11.59のスタンプギヨシェダイヤルのファンだったが、サンドゴールドのケースと組み合わせた今回のデザインは、非常に美しく仕上がっている。ケースには235個のブリリアントカットダイヤモンドがセッティングされており、個人的には自分のスタイルには合わないが、将来的にはよりユニセックスなバリエーションが登場する可能性も十分にあるだろう。

このRD#3ムーブメントのように、RDプロジェクトが徐々に多くのモデルに採用され始めているのは喜ばしい。

SS製の41mm CODE 11.59のコアモデルである3針モデル(Ref.15210ST)とクロノグラフ(Ref.26393ST)に、新たなカラーバリエーションが加わった。グレーの濃淡を基調とし、アイコニックなブルーのアクセントを取り入れたデザインで、現在のブルーダイヤルバージョンを反転させたような仕上がりになっている。特にクロノグラフモデルは、これまでで最も魅力的なバージョンかもしれない。インダイヤルのコントラストによって、たとえばトスカーナダイヤルのCODE 11.59と比べるとダイヤル全体がややコンパクトに見えるように感じられる。3針モデルの販売価格は379万5000円で、クロノグラフは522万5000円(ともに税込予価)に設定されている。

オーデマ ピゲの150周年記念キックオフで発表!

オーデマ ピゲにとって、今年は大きな節目の年である。創業150周年を迎える時計ブランドはそう多くないうえ、なおかつその長い歴史を家族経営のまま維持してきたブランドとなると、さらに希有な存在だ。この記念すべき年に、ウォッチメイキングの卓越した技術のみならず、大胆なマーケティング戦略でも知られるオーデマ ピゲが、その150周年の幕開けを本拠地ル・ブラッシュで飾るのは、まさにふさわしい選択である。

 今回の旅は、意外にも私にとって初めてのジュウ渓谷訪問だった。長年この業界に身を置き時計を愛し続けてきたというのに、スイス時計製造の聖地へ巡礼に訪れたことがなかったとは、一体どういうことだ? そんな疑問が頭をよぎったが、ふと思い出したのは何年も前にジュネーブを訪れた際の出来事だった。そのとき、父がとある有名な博物館(ひとつのブランドとその長い歴史に特化した場所だ)の2階の図書室で、人類史上最悪とも思えるアレルギー発作を起こしたのだ。彼のくしゃみはまるで100デシベル級の爆音で響き渡り、我々は時計をひとつも見ることなく、急いでその場を後にした。その瞬間、私はおそらく無意識のうちに、恥ずかしさのあまり二度とスイスには戻らないと心に決めてしまったのだろう。しかし時計を仕事にしているとその決意を貫くのはなかなか難しい。

hotel des horlogers
オーデマピゲ スーパーコピーオテル デ オルロジェルの渓谷側の景観。

vallee de joux church view
写真には写っていないが、画面外の畑にはキャベツが育っている。

Walkway to the Musee
ホテルからは、歴史博物館へと直接つながる小道が続いている。

 こうして私は、再びウォッチメイキングの本場を訪れるべく、ジュネーブ行きの飛行機に乗り込んだ。ル・ブラッシュはジュネーブからクルマでおよそ1時間の距離にある。道中、広大な雪原に挟まれた曲がりくねった道を進み、まるで高級ボトルウォーターのラベルからそのまま切り取ったような美しい山々の景色を眺めながら、宿泊先へと向かった。そこはオーデマ ピゲが所有するホテル...と呼んではいけないが、実際にはそうなのだ。正式な名称はオテル デ オルロジェル。同社のオフィスやミュゼ アトリエ オーデマ ピゲに隣接する、静寂に包まれた完璧なまでに洗練されたホテルである。

 この日の残りの時間は、長いあいだ待ち望んでいた博物館の訪問に充てられた。この博物館は比較的最近、町に加わった施設であり、オーデマ ピゲの創業者ジュール・オーデマ(Jules Audemars)とエドワール・ピゲ(Edward Piguet)が1875年に工房を構えたオリジナルのアトリエのすぐ裏手に位置し、直接つながっている。かつて博物館として使われていたこの歴史的な建物は、現在ではブランドのアンティーク修復工房として新たな役割を果たしている。

the original workshop and museum
オリジナルのアトリエ。

View of new expansion for museum
新ミュージアムのエントランス棟。

Musee Atelier Audemars Piguet
 大きなガラス張りの螺旋状の構造は、まるで巨大なシナモンロールのようだ。その内部にはヴィンテージとモダンウォッチの宝庫ともいえる驚異的なコレクションが広がっているだけでなく、オーデマ ピゲのグランドコンプリケーションやメティエ・ダール(ジェムセッティングやエングレービングなど)の工房も併設されている。決して大げさではなく、あまりに魅力的なツアーだったため写真を撮るのをすっかり忘れてしまったほどだ。ミュージアムでは、ブランドの歴史を象徴するあらゆる逸品が展示されている。たとえば19種類の複雑機構を搭載した1899年製の“ユニヴェルセル”懐中時計や、36mm以下のミニッツリピーターやパーペチュアルカレンダー、さらにはチャリティーオークションにて520万ドル(日本円で約7億7400万円)で落札され、現在は博物館に貸与されているワンオフの“ブラックパンサー・コンセプト”まで網羅されている。この体験を記録に残せなかったのは残念だが、それはつまり、次にこの地を訪れる機会があれば自分自身の目で見るべきだということだ。ぜひ足を運んで欲しい。本当にその価値がある。

 翌日は、この旅のハイライトともいえるメインイベントが行われた。オーデマ ピゲの150周年記念祝賀が、ブランドのマニュファクチュールで正式に幕を開けたのだ。ブランドの歴史をテーマにした華やかなプレゼンテーション(インタープリティブダンスもふんだんに取り入れられていた)のあと、我々は今年発表される新作の第1弾を間近で見るために案内された。

新作のパーペチュアルカレンダー
 150周年記念の幕開けを飾った主役は、新たに発表されたパーペチュアルカレンダー Cal.7138だ。コレクターや特許出願を追いかける時計愛好家の間で長らく注目されてきたこのムーブメントは、オーデマ ピゲにとって初めて、リューズのみで完全に調整可能なパーペチュアルカレンダーとして登場した。ケース側面に外部コレクター(補正用プッシャー)を一切持たない点が特徴である。リューズ操作のみで調整可能なパーペチュアルカレンダームーブメントはこれが初めてではないが、ブランドの象徴的なQPダイヤルのレイアウトを維持し、複数の革新的な技術(5つの新特許!)を搭載し、非常にユーザーフレンドリーである点で間違いなく注目すべきムーブメントである。

The two new Royal Oak Perpetual Calendars
Sand Gold Royal Oak QP wristshot
Caseback of Sand Gold
 実物を見て最も印象的だったもののひとつがリューズ機構の拡大モデルだった。このリューズは、通常の2段階の引き出しに加えて、ブランドが“2'(ツープライム)ポジション”とも呼んでいる。リューズを引くと、最初の位置(ストップ1)では日付と月の設定、2段階目(ストップ2)では時刻の設定が可能になり、さらにリューズを1段階押し戻すことでストップ2'に入り、曜日とムーンフェイズの設定ができる。直感的な操作感でありながら、このメカニズムの背後にある膨大な研究開発の成果は、仕組みを理解した瞬間に実感できるほど明確だった。

Code 11.59 White Gold Perpetual Calendar
文字盤のスモークフュメも素晴らしい。

 この新ムーブメントは、3つのモデルでデビューする。ロイヤル オークのステンレススティールモデル(Ref.26674ST、販売価格10万9300スイスフラン、日本円で約1800万円)、ロイヤル オークのサンドゴールドモデル(Ref.26674SG、販売価格13万スイスフラン、日本円で約2200万円)、そしてCODE 11.59の18Kホワイトゴールドモデル(Ref.26494BC、販売価格10万9300スイスフラン、日本円で約1800万円)だ。なかでも個人的に最も気に入ったのはサンドゴールドモデルで、オーデマ ピゲが生み出したこの合金はまさに絶品といえる。いずれのモデルもケース径は41mmのままで、ロイヤル オークはケース厚9.5mm、CODE 11.59は10.6mm。また厳密には6種類のバリエーションが存在し、それぞれ150本限定で、ダイヤルにオーデマ ピゲのヴィンテージ筆記体ロゴが採用された特別仕様も用意されている。これらの時計や新キャリバーについてさらに詳しく知りたいなら、同僚のマークがじっくりと時間をかけてレビューしているので、ぜひチェックして欲しい。

Cal.5135との別れ
 この新キャリバーの登場により補正用プッシャーは過去のものになるかと思いきや、どうやらそうではなかったようだ。旧QPムーブメントCal.5134のスケルトナイズド版であるCal.5135が、ロイヤル オークパーペチュアルカレンダー “150周年アニバーサリー”(Ref.26585XT)として、150本限定で最後の華を飾ることとなった。

QP Royal Oak Squelette 150th Anniversary
 この新作は、デザインのインスピレーションとなった時計とともにトレイの上で紹介された。そのモデルとは、1990年代初頭のロイヤル オーク オープンワーク パーペチュアルカレンダー ポケットウォッチ(Ref.25729PT)である。この時計は圧倒的な存在感を放つ重量級であり、特徴的なオクタゴンケースとチェーンはプラチナ製。ダイヤモンドがアワーマーカーとしてセットされ、サファイアダイヤルのブルーアクセントが、スケルトン加工されたブリッジやフリーハンドで施されたエングレービングを際立たせている。裏返すと中空構造のブリッジにも、さらに精緻な彫刻が施されているのがわかる。手に持った感触はまさにレンガのような重厚さで、これをポケットに収めていた前の持ち主の衣服の糸は、相当な負担に耐えていたに違いない。

Pocket Watch 25729PT
Caseback of Royal Oak pocketwatch
Vintage 25636PT
25636PT。Image by James K./@waitlisted

 新しいロイヤル オークのデザインには、ポケットウォッチとのつながりを感じさせる要素が多く取り入れられているが、この新作には1980年代のプラチナ製ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(Ref.25636PT)との関連性もある。それは単に同じスケルトン仕様であり、ブルーのリングや当時の書体を採用しているという共通点があるからだ。私は普段、時計にダイヤモンドを取り入れることを積極的に推奨するわけではないが、もしポケットウォッチのようにアワーマーカーとして採用していたら、この新作とのつながりがより強調されたかもしれない。

 とはいえ、この時計は圧倒的にクールな1本だ。41mmのチタン製ミドルケースは、ポリッシュ仕上げのBMG(バルクメタリックガラス)製ベゼルとケースバックに挟まれ、ケース厚は9.9mm。防水性能は20mとなっている。さらに、チタン製ブレスレットにはポリッシュ仕上げのBMG製スタッズが配され、コントラストを際立たせている。この限定モデルは150本のみの生産で、価格は17万5000スイスフラン(日本円で約2900万円)。コレクターたちは競い合うように購入を申し込むことだろうが、この枠を確保するのは決して容易ではなさそうだ。歴史と現代の対比が非常にうまく調和している。

CODEとカラー
 新作のパーペチュアルカレンダーを搭載したCODE 11.59に加え、オーデマ ピゲは今週、同コレクションにいくつかの新作を追加した。そのひとつが41mmのCODE 11.59 クロノグラフの新バージョン(Ref.26439NB)で、WGケースにブルーの“トスカーナ”ダイヤルとブルーセラミック製ミドルケースを組み合わせたモデルだ。WGの16202に採用されたトスカーナダイヤルの色味をイメージすると、少し異なる印象を受けるかもしれない。本作では、ミドルケースの鮮やかなブルーと調和するようにやや明るめのブルーが採用されているのだ。さらに、バゲットカットのダイヤモンドがアワーマーカーとしてセットされ輝きを増すとともに、価格も8万5600スイスフラン(日本円で約1400万円)に設定されている。本作はシリアルナンバー入りの限定モデルではないものの“スペシャルエディション”として展開され、北米市場では2カ月先行販売される予定だ。

Code 11.59 APNA Tuscan Exclusive
blue ceramic midcase of Code 11.59 APNA Tuscan Exclusive
Wrist shot of Tuscan Dial Code 11.59
 RD#3のCal.2968は、数年前にロイヤル オーク ジャンボ ウルトラシンのケース、さらには37mmモデルにもフライングトゥールビヨンを搭載したことで話題を呼んだが、今回初めてCODE 11.59コレクションに採用された。新作はジェムセット仕様の38mm CODE 11.59 サンドゴールドモデル(Ref.26665SG)となる。この時計の価格は14万9000スイスフラン(日本円で約2500万円)だが、それを別にすれば実際手首に乗せたときの魅力は圧倒的だ。私は以前からCODE 11.59のスタンプギヨシェダイヤルのファンだったが、サンドゴールドのケースと組み合わせた今回のデザインは、非常に美しく仕上がっている。ケースには235個のブリリアントカットダイヤモンドがセッティングされており、個人的には自分のスタイルには合わないが、将来的にはよりユニセックスなバリエーションが登場する可能性も十分にあるだろう。

Code 11.59 38mm flying tourbillon wrist shot
このRD#3ムーブメントのように、RDプロジェクトが徐々に多くのモデルに採用され始めているのは喜ばしい。

The new Steel code colorways
Wrist shot of new code 1159 steel chronograph
 SS製の41mm CODE 11.59のコアモデルである3針モデル(Ref.15210ST)とクロノグラフ(Ref.26393ST)に、新たなカラーバリエーションが加わった。グレーの濃淡を基調とし、アイコニックなブルーのアクセントを取り入れたデザインで、現在のブルーダイヤルバージョンを反転させたような仕上がりになっている。特にクロノグラフモデルは、これまでで最も魅力的なバージョンかもしれない。インダイヤルのコントラストによって、たとえばトスカーナダイヤルのCODE 11.59と比べるとダイヤル全体がややコンパクトに見えるように感じられる。3針モデルの販売価格は379万5000円で、クロノグラフは522万5000円(ともに税込予価)に設定されている。

セラミック製オフショア
 最後に紹介するのは、ロイヤル オーク オフショア クロノグラフの新たなセラミック仕様だ。まずRef.26420CEは、ブランドが“スリートーン”と称するケースだ。ブラックセラミックのミドルケースに、グリーンセラミックのベゼル、プッシャー、リューズを組み合わせ、さらにチタン製のリューズガードとエンドリンクプロットがアクセントとして加えられている。このデザインは非常に控えめな仕上がりだが、少し控えめすぎるかもしれない。個人的には、思い切ってフルグリーンセラミックにして欲しかったところだ。販売価格は841万5000円(税込予価)。

Full Black Ceramic Offshore
new tri-tone green ceramic offshore
new full black ceramic offshore bracelet
 一方でブラックセラミック製の42mmモデル “ザ・ビースト”の復刻版は、これまでのヘリテージデザインから離れ、完全にモダンなメガタペストリーダイヤルを採用した(Ref.26238CE)。こちらのほうが個人的には好みだ。特にフルセラミックのブレスレットを備えた、この圧倒的な存在感のモデルを見ると、つい笑みがこぼれてしまう。ケースにより伝統的なラウンド型のクロノグラフプッシャーを採用しているのもいい。ブラックセラミック製の“ザ・ビースト”と同様、ブレスレットが加わることで価格も大幅に上がり、新作の販売価格は8万6900スイスフラン(日本円で約1400万円)となっている。

オーデマ ピゲ 新型パーペチュアルカレンダー Cal.7138 コレクションが登場

オーデマ ピゲがプッシャーとスタイラスを廃し、新たなパーペチュアルカレンダームーブメントを発表した。

オーデマ ピゲはもっとも歴史的なムーブメントのひとつに別れを告げた。1978年に発表されたCal.2120/2800は世界最薄のパーペチュアルカレンダーで、このムーブメントはすべてのオーデマ ピゲ QPのベースとなり、46年間にわたり改良が重ねられた。そしてジョン・メイヤーのロイヤル オーク限定モデルに搭載されたCal.5134として(最後から2番目の)登場を果たした。しかしパーペチュアルカレンダーはオーデマ ピゲをもっとも象徴する複雑機構であり、新たなムーブメントが登場することに疑いの余地はなかった。そしてついに、その時が来たのだ。

AP Royal Oak Perpetual Calendars
オーデマ ピゲ時計コピー Nランク本日発表されたロイヤル オークとCODE 11.59には、新しいパーペチュアルカレンダームーブメント、Cal.7138が搭載されており、オーデマ ピゲにおける大きな飛躍となった。新型ムーブメントのCal.7138にはブランドにとっていくつかの新たな成果があるが、もっとも大きな変化は、ムーブメント全体が完全にリューズ操作で調整可能になったことだ。もう謎めいたプッシャーも、無くしがちなスタイラス(先の尖った棒状の器具)も必要ない。

In-Depth: オーデマ ピゲ 初期のロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー

ロイヤル オークが誕生するはるか以前から始まり、AP、JLC、ヴァシュロンが共同開発したCal.2120の開発、そして1978年以降のクォンティエム・パーペチュアルとしての最終形態に至るまでAPのもっとも象徴的な複雑機構の歴史をジェームズ・ステイシーが掘り下げた記事。

先日ベンが書いたように、ほとんどのパーペチュアルカレンダーの最大の難点のひとつは(IWCやモーザーといった一部のブランドを除けば)、カレンダー機能を調整するのに通常、ミドルケースにあるひとつまたは複数の小さな修正“ボタン”を操作する必要があることだ。そう、これは一般論だ。しかし実際のところ煩わしいものだった。

 小さなスタイラス、ピンプッシャー、ペンを探し出し、数分間座ってカチカチと調整し、ケースに傷をつけることなくすべてを正しく整えられるよう願う(とりわけ厄介なのがムーンフェイズで、満ち欠けのどちらに寄っているのか判断が難しい)。しかもその間ずっと、それぞれの小さなボタンがどの機能を担当しているのかを忘れずにいなければならない。

 ベンの記事へのコメントで誰かが言っていたように、正しいボタンを正しい順番で押すことは、“スマートな機械式”腕時計に本来の機能を果たさせるために、コナミの隠しコマンド(上、上、下、下、左、右、左、右、B、A、スタート。念のため記載)を覚えようとするようなものだった。IWCのリューズ調整機能では、日付(さらに悪いケースでは“年”)を過ぎると後戻りできなかった。そのため時計を使わずに放置するか、IWCに送って調整してもらうしかなかった。APはこの問題を解決し、それ以上の改良も加えた。

AP Perpetual Calendar Sand Gold
 APはCal.7138をふたつのメインコレクションで発表した。(当然ながら)ロイヤル オークには、41mm×9.4mmのスティールケースにブルーダイヤルを備えたモデルと、サンドゴールドケースに同系色のダイヤルを合わせたモデルの2種類がある。そしてCODE 11.59には、41mm×10.6mmのホワイトゴールドケースモデルが加わった。

 私は今年の初めに、これらの時計を2日間にわたって着用し、触れ、じっくり共に過ごす機会を得た。では、最大の変更点から見ていこう。

AP Royal Oak Perpetual Calendars
 ムーブメント面では、Cal.2120/2800ベースの前世代、Cal.5134と比較すると、変更点は明らかだ。新しいCal.7138は2022年にロイヤル オーク “ジャンボ” Ref.16202のアップデートに導入されたCal.7121をベースにしている。最大の特徴は、テンプとゼンマイ香箱を覆う22Kピンクゴールド製の2本のブリッジで、ロジウム仕上げのムーブメント部品と鮮やかなコントラストを成している。

 パーペチュアルカレンダーのレイヤーはダイヤル側の下に隠されている。APは、そう遠くない将来にこのムーブメントのスケルトンバージョン(または“SQ”=スケルレット)を発表し、その技術的成果を披露するのではないかと推測せざるを得ない。

AP Royal Oak Perpetual Calendar Caliber 7138
John Mayer Royal Oak
オリジナルのCal.2120/2800をベースにしたムーブメント、Cal.5134を搭載したオーデマ ピゲ ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー ジョン・メイヤー限定モデル。

Audemars Piguet 16202XT
Cal.7121を搭載したオーデマ ピゲ ロイヤル オーク Ref.16202XT。テンプの2本のブリッジとゼンマイ香箱を含む駆動輪列の全体的な類似性に注目。

AP Perpetual Calendar Caliber 7138
 少し技術的な話をしよう。29.6mm×厚さ4.1mmの新型ムーブメントCal.7138は、先代のCal.5134より幅は0.6mm広いが、厚さは0.4mm薄く、それでいて振動数は2万8800振動/時(Cal.5134は1万9800振動/時)、パワーリザーブは15時間増の約55時間となっている。

Hands-On: オーデマ ピゲ ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー “ジョン・メイヤー” 限定モデルについて

2024年、自身のHands-On記事によると、ヒット曲“Ravioli Shoes(ラビオリの靴)”の作曲者によって世に送り出された、APのCal.2120/2800ベースの最後から2番目のムーブメントは、公式なお別れモデルだった。

 いくつかの改良は、APのロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー ウルトラシン RD#2のCal.5133から受け継がれている。このモデルもまた、すべてのパーペチュアルカレンダー機能がムーブメントの単一レイヤーに集約されており、月末送りカムが日付表示ホイールと一体化され、月カムが月表示ホイールと組み合わされている。リューズ調整機構は第2レイヤーに配置されており、これにより全体が薄型化されている。

 1978年に登場したオリジナルのCal.2120/2800は、新型ムーブメントよりも0.15mm薄かった(ただし、直径は1.6mm小さい)。現行の“ジャンボ”に搭載されているCal.7121の厚さは3.2mmだ。RD#3用のトゥールビヨンムーブメントであるCal.2968は、直径こそ同じだが厚さは3.4mmで、37mmケースに収められている。数字を並べ立ててしまったが、私はここ数週間、ある理由でこれらの寸法について考え続けていた。のちほどまた触れるので、覚えておいて欲しい。

The AP QP 7138
ダイヤル下から見たオーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダー Ref.7138。Photo courtesy Audemars Piguet

 APはパーペチュアルカレンダーのダイヤルレイアウトにも手を加えている。ムーンフェイズは6時位置のままだが、日付表示は12時位置の中央に配置されるようになった(このリリースまで、私はこの事実に気づかなかった)。9時位置に曜日、12時位置に日付、3時位置に月という、同ブランドが“ヨーロピアン”と呼ぶ日付表示にアレンジされている。

AP Royal Oak Perpetual Calendar Sand Gold
 年の第1週は見返しリングの12時位置に、月初日と“月曜日”は同様にインダイヤルの12時位置に配置された。まず誰も気づかないような細かい調整は、数字の印字の幅を考慮してそれぞれ幅が異なる31個の特注歯が付いたデイトホイールのおかげで、日付表示は常に各数字の中央を針が指すようになっている。

 また午後9時から午前3時のあいだには、赤く印刷された“修正禁止時間帯”のある24時間表示もある。しかしムーブメントの技術的改良により、この時間帯に日付を合わせようとしても、日付も変わらないが、日・月・うるう年のバランスが崩れることもない。この仕組み自体大きなメリットである。

AP Royal Oak QP
AP Royal Oak Perpetual Calendar
オーデマ ピゲは、美しいアベンチュリンの夜空とNASA級のリアルな月の描写を備えた、これまででもっともお気に入りのムーンフェイズをつくりあげた。

 昨年も同じジョークを使ったが、新しいサンドゴールド製ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーを“ロロ・ピアーナ”モデルと呼びたい。クワイエットラグジュアリーは終わったと言われようと気にしない。ベージュにベージュを重ねた部屋にいると心が落ち着くのだから、手首にベージュを取り入れない理由はない。これはAPにとってサンドゴールドを採用した3本目の時計であり、昨年の記事で取り上げたこの素材は、自動巻きのフライング トゥールビヨン オープンワーク、リマスター02に続くものだ。

 スケルトン加工されたトゥールビヨンではなく、マッチしたサンドゴールドのグランドタペストリーダイヤル、スネイル仕上げのインダイヤル、そしてムーンフェイズによるわずかな色彩を添えた、より落ち着いた仕上がりで、この素材がもっともしっくりくるのはこの組み合わせではないだろうか。

ゼニス デファイ スカイライン ナイトサーファー エル・プリメロ、

つい先日も話したような気がするが(実際言ったと思うが)、この広い時計業界で働く醍醐味のひとつは、自分の友人たちがクールなことをやっているのを見ることだ。我々HODINKEEは、自分たちが世に送り出した限定モデルに誇りを持っている(近々、とてもクールな限定モデルが発売される予定だ)。そのため、友人たちが同じようなことをするときは、その仕事ぶりを理解して評価するだけでなく、彼らを後押ししたくなるのだ。

そんなわけで、ゼニススーパーコピー時計Time+Tideの親友アンドリュー・マカッチェン(Andrew McCutchen、オーストラリア在住)が、2021年のゼニス ナイトサーファー リミテッドエディションに続いて『バットマン ビギンズ(原題:Batman Begins)』における『ダークナイト(原題: The Dark Knight)』のような続編を発表すると聞いたときは、とてもワクワクした。この時計は、どうすればセンスよく反復できるか、優れたものに最小限の手を加えつつもいかに有意義なものに仕上げるか、という見本のような存在だ。詩的な話はこのくらいにして、時計そのものを見ていこう。

Zenith
前作ではブラスト仕上げを施したフルブラックのチタン外装が、スケルトンダイヤルに施された星型の深いブルーとコントラストを成していた。だが、今作ではケースにダークグレーが採用されている。チタンの軽い感触とサンドブラストによる美観は健在だが、グレーの色調が全体に独特な印象を与えている。だが、このグレーという選択は軽んじられがちだ。というのも、力強く強烈なブラックモデルの続編としてグレーを選ぶのは、デザインにおいて1歩後退したように捉えられるからだ。しかし、金属でそれを表現するととたんに美しく映え、表面のテクスチャーは実にユニークに光を反射する。

Zenith
反復と進化といえば、グラデーションブルーの“ナイトスカイ”ダイヤルは、さまざまな意味でアップグレードがなされている。ダイヤルの中央には(夜光塗料を塗布した)四芒星が配され、ブリッジと地板がブルーのスケルトンムーブメントへと続く。ダイヤルのブルーは下から上に向かって濃くなり、グラデーションのような効果が見られる。このようなあしらいは、実際にさまざまな照明の下で時計をかざし、その変化を楽しむのにうってつけだ。

個人的にスケルトンというのはあまり好みではないのだが、このモデルでは色のバランスと機構部がブルーのモチーフやゼニスのアイコンにシームレスに溶け込んでおり、真にモダンなデザインを感じさせる。この12角形のベゼルは、単なるヴィンテージの再現ではない(デファイシリーズには歴史的な名作もあるが)。これは、質感や素材の革新性、そして大胆なダイヤルワークを備えた近代的な時計デザインである。

Zenith
オリジナルとは異なる重要な要素のひとつが、新開発の高振動ムーブメントだ。この時計には3万6000振動/時で鼓動する高振動キャリバー、エル・プリメロ 3620が搭載されている。この振動数が、腕時計をよりエキサイティングで興味深いものにしている。そしてありがたいことに6時位置にはスモールセコンドがあり、小さな針がぐるぐると回るのを眺めることができる。まるで振動数こそが、この時計が持つ超能力であるかのようだ。

Zenith
70年代のスピリットを受け継ぎながらもつけ心地に優れるブレスレットは、ボタンを押すだけで簡単に取り外せるクイックリリース機構を備えている。生産本数は前作の2倍となる200本で、価格は152万9000円(税込)に設定されている。

最終的には“ダークナイト トリロジー(3部作)”のようになるのだろうか? 時の経過が……いや、潮の流れが教えてくれるかもしれない。

Zenith
ゼニス × Time+Tide デファイ スカイライン ナイトサーファー エル・プリメロ。マットグレーでサンドブラスト仕上げの41mm径チタン製ケース、ゼニスのロゴが刻まれたツイントリガー式のデプロワイヤント バタフライクラスプを備えた一体型ブレスレット。6時位置にスモールセコンドのサブダイヤルを備えた、スケルトンデザインでグラデーションブルーの四芒星ダイヤル。ムーブメントは3万6000振動/時で駆動する高振動キャリバー、エル・プリメロ3620。100m防水。限定200本。価格152万9000円(税込)。

ジャガー・ルクルトによるレベルソ・エキシビションでひとつのアイコン

ジャガー・ルクルトのレベルソは時計史上5、6本の指に入るアイコニックなデザインであり、単独の展示会を開催するに値する時計である。そしてJLCは11月3日から22日のニューヨークにかけて、その展示会を開催する。誰でも入場が可能な“レベルソ・ストーリーズ・エキシビション”は、チェルシーのアイアン23で開催。レベルソについて詳しく知ることができ、今年発表された最新モデルの一部も見ることができる。

ベン・クライマーとレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)氏が、クルマやカメラ、そしてレベルソといった多岐にわたるコレクターズアイテムに共通する思いについて語り合った際、展示会のオープニングを手伝った。当日、ベンはトリビュート 1931 USエディションを着用し、スーパーコピー時計クラヴィッツ氏は新しいローズゴールド製レベルソ・トリビュート・クロノグラフをつけて登場した。

この展示会では、レベルソが誕生した1931年から現在に至るまでのストーリーを描いている。1925年のパリ万国博覧会以降に始まったアール・デコ運動から生まれた、時計の歴史的背景をうまく表現しているのだ。例えばアール・デコ建築の最も象徴的な建造物のひとつであるエンパイア・ステート・ビルは、レベルソが発表されたのと同じ年に完成した。ふたつのデザインを並べて見比べると、似たようなラインやシェイプが形成されているのがおわかりいただけるだろう。

展示には、より相互活性する部分もあった。創業者のアントワーヌ・ルクルトにちなんで名付けられたアトリエ・ド・アントワーヌ(Atelier D'Antoine、時計製造実技等の教育プログラムが行われるアトリエ)では、レベルソのケースを構成する部品の一部を組み合わせることができる。

それと同じくらい貴重なのは、ジャガー・ルクルトの最近のリリースを実際に取れる機会が設けられたことだ。私のハイライトは今年の傑出したリリースのひとつである、レベルソ・トリビュート・クロノグラフが再び見られたことである。印象的なレベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンも会場に展示されている。表と裏にトゥールビヨンを搭載しているが、それでも9.15mm厚という薄さを実現しているのは技術の賜物である。

JLCが最近発表したレベルソ・トリビュート・クロノグラフのようなモデルを楽しめる。

そして裏側にもトゥールビヨンがある素晴らしい(かつ超薄型)レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンも。

ジャガー・ルクルトはまた、ケースの裏側に美しいエナメルの細密画を描いた、2本の新しい北斎限定モデルも発表した。JLCによるとこのようなエナメル画を描くことができるエナメル職人は5人しかおらず、そのうちのひとりがほかの4人を育てたマスターエナメル職人だという。ただ裏面に描かれた絵に注目が集まるかもしれないが、ギヨシェ彫りが施されたゴールドの地板の上にエナメルが施された表のダイヤルも特筆すべき点だろう。この繊細で美しいエフェクトは、JLCのカタログ上もっと多くの腕時計に実装されて欲しいものだ(言うは易く行うは難し!)。

2本の北斎限定版レベルソ。

表は、ゴールドのギヨシェ文字盤にエナメル加工が施されている。

私が最も興奮したのは、さまざまなヴィンテージレベルソが展示されていたことだ。展示会では1931年のオリジナルレベルソから今日に至るまで、レベルソの時系列がすべて展示されている。

レベルソ・ストーリーズ・エキシビションでは、この真っ赤な例を含め、カラフルな文字盤が数多く展示されていた。

チョコレートカラーのヴィンテージレベルソ。

ワインレッドカラーのレベルソ・リュクス。

時計だけでなく、文字盤やレベルソのエングレービングの本、レベルソケースの特許原本まで、あらゆる種類のアーカイブ資料が展示されている。

珍しいコルヴォ・レベルソ。70年代初頭に起きたレベルソの復活は、それだけで物語る価値があるが、これはジョルジオ・コルヴォ(Giorgio Corvo)がJLCのマニュファクチュールを訪れ、ダイヤルのない40年代製スティールレベルソケースを見たのがきっかけ。これらのユニークなケースを見て、コルヴォとJLCはレベルソを復活させることを思いついた。70年代半ばまでに、このコルヴォ・レベルソは約200本製造された。

コルヴォ・レベルソはジャガー・ルクルトルネッサンスの始まりに貢献した。売り上げは伸び、90年までにはアイコニックなモデルであるレベルソへの関心が高まっていたのだ。そして1990年代は、クォーツショック後の伝統的な機械式時計製造の真の復活を示した。JLCにとって、これは6つから成る画期的なレベルソシリーズを意味し、ミニッツリピーター、トゥールビヨン、今年のレベルソ・トリビュート・クロノグラフのインスピレーションとなった両面クロノグラフなど、初めてレクタンギュラーウォッチに複雑さをもたらしたのである。

歴史的に重要なレベルソのほかに、カーサ・ファリアーノも参加していた。この小さな家族経営の会社は、世界最高のポロ競技用ブーツを生産しており(チャールズ国王に聞いてみて)、JLCとは数多くのレベルソでコラボレートしている。

どこを見渡してもレベルソだ。

レベルソ・ストーリー・エキシビションはレベルソの歴史、デザイン、メカニズムなど、ストーリー性を見事に伝えているだけでなく、レベルソの汎用性の高さも存分に発揮されている。シンプルな2針モデルから、目を疑うほどのクアドリプティックまで、そのすべてがチェルシーに展示されている。

私は30年代製のルクルト・デュオプランをつけて出席した。

レベルソは過去1世紀で最も重要な腕時計の5、6本のうちのひとつだが、ここ数年のあいだに誇大広告や見出しを飾ったほかの“アイコニックな”デザインの陰に隠れて、忘れられていることが多い。ハイプ(誇大広告)バルーンの空気が抜けて、レベルソが正当な評価を受けるときが来たように感じる。そしてこれから数週間は、その歴史のすべてが展示されるのだ。

レベルソ・ストーリーズ・エキシビションは2023年11月3日から22日まで、ニューヨークのチェルシーにあるアイアン23で開催。詳細はエキシビションのホームページをご覧ください。ガイド付きツアーも予約可能です。

IWCのパイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41がスポーツテイスト全開に。

IWCのパイロット・ウォッチ・クロノグラフコレクションは、ブランドにとってまさにクロノグラフの真髄とも言えるデザインであり、この特定のスタイルの時計に関しては、時計業界における今日の第一人者的存在だ。目を閉じて“パイロット・クロノグラフ”を思い浮かべれば、すぐにIWCが頭に浮かぶ。IWCのラインナップには、サイズ、ケース素材、カラーなど、圧倒的な数の選択肢がある。そしてIWCは、もうひとつの選択肢を用意した。名前こそパイロット・クロノグラフだが、そのジャッジはあなたに委ねよう。今回は、パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 AMGと、パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームを紹介する。

Pilot’s Watch Performance Chronograph 41 AMG
パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 AMG。

これらのIWCスーパーコピー時計時計は、“不気味の谷”的な意味で見覚えがあり、親しみを感じるはずだ。それは、IWCのクロノグラフにおける41mmのプラットフォーム(縦型インダイヤルのレイアウト、曜日、デイト表示、IWCの自社製キャリバー69385を搭載)を、外付けのブラックセラミック製ベゼルと組み合わせているからだ。これらの新しい“パフォーマンス・クロノグラフ”は厳密にいうとまだパイロットウォッチのラインナップに含まれており、IWCが過去に深く関わってきたメルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームとの共同開発によるもので、(程度の差こそあれ)レーシングウォッチにインスパイアされたものであることは明らかだ。はたしてこれは、真の意味でパイロットウォッチなのだろうか?

Petronas Blue Pilot Chronograph
ベーシックモデルのパイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 AMGはチタン製で、ラバーストラップ(税込139万7000円)、またはチタン製ブレスレット(税込167万2000円)の2種類を用意。パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームはブランドが独自開発したセラタニウム合金を使用しており、ラバーストラップ(税込194万7000円)、または大きく価格が跳ね上がるがセラタニウム製ブレスレット(税込287万1000円)のふたつのタイプから選ぶことができる。ブレスレットのオプションはIWCのほかのパイロット・クロノグラフよりもスポーティな印象を与え、とりわけセラタニウム製ブレスレットは過去に数本しか発表されていないプレミアムな仕様となっている。しかし、私にとって最も目立つデザイン上の特徴はそこではない。

IWC subdials
このほかにも、この時計がなじみ深くもどこか異彩を放っている理由として、大きな影響を及ぼしている細かな特徴がいくつか見られる。ダイアルはIWCのパイロット・クロノグラフで一般的なマット仕上げではなく、光沢を持たせている。また、サブダイヤルの周囲に傾斜した縁が施されていることで沈み込んだインダイヤルがより一層際立ち、これまでのラインナップにはなかった立体感が加わっている。このセラタニウム製モデルには、過去に同チームの限定モデルで見られたペトロナスブルーの装飾も施されている。これらはすべて、来週末のラスベガス・グランプリに合わせたものだ。

我々の考え
私がこの時計についてどのように考えているか、少なくともその一端についてはご存じだと思う。これがパイロット・クロノグラフであることを私に納得させるのは難しいだろう。しかし、だからといって決して目新しいものではない。実際、この新デザインはとても素晴らしく、IWCにとって輝かしい何かが始まるきっかけになると思う。

IWC Pilot’s Watch Performance Chronograph 41 Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team
ブラックアウトされた時計に対する私の変わらぬ愛はHODINKEEでもよく知られるところだが、この新しいパイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームは、ポップな青緑色、つまりペトロナスブルーが印象的だ。ホワイトのインデックスとタキメーターのホワイトマーカーのコントラストは非常に素晴らしく、セラタニウム製のブレスレットは精悍でタフな印象を与える。そのほかのスペックはほかの41mm径のパイロット・クロノグラフ(厚さ14.8mm、IWC製キャリバー69385、パワーリザーブ46時間、100mの防水性能など)と同じで、IWCのなかでも私の好きなフォルムをしている。

しかし、そんなことはどうでもいいことだ。ダイヤルからベゼルに至るデザイン言語の再構築は、新たなスタートのように感じられる。タキメーターベゼルは、99%のユーザーにとっては余計なものでしかないのかもしれない。だが、本物のレーシングウォッチを作るのであれば必要不可欠なものだ。さて、IWCがかつて発表したAMG・ペトロナス・フォーミュラワンウォッチを振り返ってみると、そもそもタキメーターのない時計を発表したこと自体が馬鹿げているようにさえ思える。しかし、あれはパイロット・ウォッチだ。これは……何か違う、どこかクールな、そして私にとってはIWCが勇ましくも切り開いた新世界そのものだ。

基本情報
ブランド: IWC
モデル名: パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 AMG(Pilot's Watch Performance Chronograph 41 AMG)、パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム(Pilot's Watch Performance Chronograph 41 Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team)
型番: IW388305(チタン製、ストラップ付き)、IW388304(チタン製、ブレスレット付き) 、IW388306(セラタニウム製、ストラップ付き)、IW388307(セラタニウム製、ブレスレット付き)

直径: 41mm
厚さ: 14.8mm
ケース素材: チタンまたはブラックセラタニウム
文字盤色: 黒(セラタニウム製モデルにはペトロナスブルーのアクセントが施されている)
インデックス: ロジウムメッキの針、ブラックニッケルのアプライドインデックス
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ケース素材に合わせたラバーストラップ、またはブレスレット

IWC-manufactured 69385 calibre movement
セラミック製の黒々としたムーブメント。

ムーブメント情報
キャリバー: IWC 69385
機能: 時・分・秒表示、クロノグラフ、30分積算計、12時間積算計、デイデイト表示、秒針停止機能
パワーリザーブ: 46時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時

価格 & 発売時期
価格: チタン製モデル 税込139万7000円(ラバーストラップ付き)、税込167万2000円(チタン製ブレスレット付き)、セラタニウム製モデル 税込194万7000円(ラバーストラップ付き)、税込287万1000円(セラタニウム製ブレスレット付き)

懐かしい思い

皆さん、こんにちは!
とり天狗の中川です。

店内で80年代のBGMを流しています。
懐かしい曲もそうですが、そのあとにユーチューブで検索して
しまったりと寝不足の要因になってしまいます。

その中でも、僕はチャゲ&飛鳥がしみますね~

皆さんも、懐かしい80年代ミュージックを聞きたいときは
是非とり天狗まで!!!

お待ちしております~♪

昨日は、すごい天候の変化でしたね

皆さん、こんにちは!
とり天狗の中川です。

日曜もいきなりのスコール&強風!!!
びっくりしましたね。
もう北海道の天候ではない!!

本州、沖縄、四国、九州の方は毎年何度もこんな台風を経験していると
思うと、本当に大変ですし怖いですね。

まだ札幌は災害などもないと思うので、恵まれているなと感じます。

あの停電からしばらく経ちますし、防災やら食料の備蓄なども
少しやっとこうかと感じました。

そして、もうひと雨毎に気温も下がっていきますね。
あっという間に冬もきちゃうんだな、と。

今年は年末に忘年会ができること今から願っております・・・