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あの頃の匂い。

昨日、浩太郎と尚吾とで店を見に行き、
色々な意味で参考になりました。

その帰りに、あたくしが初めて店長を務めた
サンスリービル(南3西3だから)の6Fの「オペラ」
のあった場所(行った店が近くだったので)へ一緒に
行って外から覗いてきました。

サンスリービルのエレベーターに乗ると、そこは21年間変わ
らない独特の匂いがして、多分当時としては画期的だった
のだと思いますが、エレベーターから外の景色が見えるのです。

出勤の時にエレベータに乗り大体2F位から、6Fの一番奥に
あるはずの「オペラ」からお店の賑わいが聞こえてきて、そうなるると

「ワクワク・ドキドキ」して「よーし!店が俺を待ってるぜ!」
と胸を躍らせていたものです。(なぜか心地良い緊張でウンチもしたくなりました)

あたくしにとってお店は「人生」そのもので、いつも全身全霊
で頭のてっぺんから足のつま先まで、「前進、前進、トップギア!!」
そのものだったのです。

この「トップギア!(ブログとは言わない)」を見ている多くの人は
丸か加藤商店か、タスコシステムの時の中期(高田屋が出来た頃)
か、あるいは暖中とかを展開して東京へ行き「上場」した
あたりくらいだと思います。(しげちゃんやヒトシさんあたりは生き字引です)

でも、本当のタスコのファンや一番良かったという人はススキノを
中心にカラオケ・パブ(オペラ、2001、クラック)やバー(クール、
ハリーズ・ベイ、サントリージーガーバー・ドラゴン倶楽部)、

女性店(ソウル・トレイン、クラブタンゴ)、居酒屋・レストラン
(大東京、しゃかりき屋、祭りや)があった初期当時が一番楽しかった
んじゃないかと思います。

みんな輝いていました、スタッフもお客さんもね。

「オペラ」のあった場所は現在「ダーツバー」になっていました。
大切に使って欲しいです。

あっ、そうそう、6Fに着いて最初の行為が廊下にある共同トイレ
に入り「おしっこ」でした。あたくし思うにあそこトイレがススキノで
一番落ち着くトイレだと思うんですね。(なんせ汗と涙とゲロが染み
付いている青春のトイレですから)

「オペラ」の隣にスナック「暖」というお店があり、ママとえっちゃん(と言っても
今から思うと、今のあたくしよりも年齢は上だったと思います)、と
もう一人のホステスさんがいて結構繁盛してたんです。

いつもお客さんの歌に合わせて、ママやえっちゃんがお客さんと踊る
役で時には廊下まで出て踊っていました、でも見たんです、なにがって?
ママが踊りながらお客さんの「オチンチン」をさすっていたのを。(笑)
(これも繁盛の秘訣です)

帰るときに、浩太郎と尚吾に当時どのようにお客さんをお見送り
していたかを実演しました。

1、まずは元気にお見送りをして、お客さんをエレベータに乗せて、
一度閉まりかけたドアを開きます(今ではどこもやっていますが、オペラ
スタッフが元祖です)、油断しているお客さんは当然驚き次の瞬間は
大爆笑です、これを2回ほどやります。

ここで、ふたパターンありもう一つは、元気よく「ありがとうございました!」
と言いながらエレベータのドアに頭を挟めます。(これも類似品にご注意してください)
ツワモノは両方やります。

2、次にエレベーターのドアが閉まった瞬間に階段を猛ダッシュして
お客さんより先に1Fに着いて、そこでとどめの「ありがとうございました!」
とやります。ここでもツワモノは、「いらっしゃいませ!」と言いそのままお客さんを
お店に連れて来ます。

さすがに、今のあたくしがやると心臓麻痺で「危険が危ない」ので、
今回は浩太郎に代わってもらいました。それにしても、いいだけ
飲んで声を出して動いて、一日何回もやっていたのですから、今
考えると恐ろしい店でした。(だからお客さんもツワモノが多かったしね)

あの頃は、あたくしたちには何もありませんでした。路面に面している
目立つ立地も料理人が作る商品や流行の内装も、ただ、みんな自分の
可能性だけは信じていたんです、

「このまま一所懸命にやっていれば必ず何かいいことがある!」って、ただ
それだけを信じてくる日もくる日も「精一杯お客さんを楽しませよう」と、
立地とか商品とかデザインという武器を持たずに自分の身ひとつで。

一度、「イエローページかすきタン」にこのように紹介したんです、
「死に物狂いでやってます!」って、そしたら初めて来たお客さんが
「雑誌に死に物狂いでやっているって書いてたけど、本当に死に物狂いだね」
って驚いていました。(笑)

もう一度あの頃に戻ったら、同じ仕事を選びますか?と問われれ
ば迷わず「もちろん!」と答えます。ただ、今「オペラ」をやるか問われれば
答えられません、それは人がいなからとか会社の方向性とは違うから
と言う理由で「二度もオペラを投げ出し裏切る訳にはいかないからです」。

それと、やるとなったら簡単に人任せに出来る店ではないから・・・・・。

あたくしも細川部長も大好きな歌を紹介します、この歌の
特に「あの頃は なにもなくて それだって楽しくやったよ」と言う歌詞を
聴くたびに思わず涙ぐんでしまうんです。

それはあの頃を語るときに、この言葉がすべてだから。

そうですよね「社長」。

それにしてもいい匂いだったな~、あのエレベーター。
でも、少しだけ覗いた店は今でも優しく迎えてくれそうな、そして待って
いるような、そんな自信をおこさせる感じがしました。。。。。
この歌、出来れば音声を出して聴いてください。

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