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見習いたい物です。

2011年6月14日、中国の国営新華社通信(電子版)は、
南シナ海問題において中国は被害者だとした上で、ベトナムに対し
「中国は耐えに耐えた。これ以上耐えられない状態に追い込むな」
と警告した。以下はその内容。
〜中略〜

南シナ海問題において、中国は被害者である。中国は耐えに耐えた。
これ以上耐えられない状態に追い込むな。我々は「南シナ海行動宣言」
にのっとり、一貫して話し合いによる解決を主張している。

武力をひけらかしても、対立が激化するだけだ。
南シナ海の主権が中国にあることは疑いのない事実。
ベトナムも1975年まではこれに異議を唱えていなかった。
1960年と1972年に出版された「世界地図」がその証拠だ。

ベトナムは2006年だけで南沙(スプラトリー)諸島から少なくとも
1200万トンの天然ガスを持ち出している。他人のものを取っておいて、
それでもなお屁理屈をこね、こぶしを振り回すとは。

世の中のどこでそんな道理が通用するのか?「暴力行為」に出ても
良い結果は得られない。中国はただ抑制しているだけだ。
軟弱でいじめやすいと勘違いしないでほしい。

ここまで。

中国は一体何を言っているのでしょうか?
>ベトナムも1975年まではこれに異議を唱えていなかった。
1960年と1972年に出版された「世界地図」がその証拠だ?

なに?文中にある「ベトナムも」と言っているこの”も”が
示すように、「自分達も尖閣諸島沖の海底油田が確認される
1971年12月までは唱えていなかった」と認めているようなものです。
現に日本が無人島だった尖閣諸島を1895年に領土宣言した時にも
何の抗議もしていないし。

>ベトナムは2006年だけで南沙(スプラトリー)諸島から少なくとも
1200万トンの天然ガスを持ち出している。他人のものを取っておいて、
それでもなお屁理屈をこね、こぶしを振り回すとは。だと?

おい、おい中国は東シナ海の日中中間線で散々日本の領海から
天然ガスを盗んでおいて、よくもまぁこのように自分達のことは棚に
上げて言えたもんですね。『盗人猛々しい』にもほどがあります。

ベトナムと中国は1979年に”中越(ちゅうえつ)戦争”を起して
います。当時ベトナムは主戦力をカンボジアへ派遣していたので
万全ではなかったのですが、このベトナム人はインドシナ戦争で
フランス軍を、ベトナム戦争ではアメリカ軍を破った勇猛な民族で
中国が「懲罰行為」として(どこまでも上目線)、ベトナム北部から
侵入して来ましたが、歴戦の勇者でもあるベトナム民兵と少ない
軍隊(3個師団ほど)に多大な損害を与えられて、一ヶ月ほどで
撤退した戦いです。(弱っ!)

そのベトナムがスプラトリー諸島(南沙諸島)の問題では、これまた
中国が「俺の物は俺の物、人の物も俺物」と、ま〜るで”ジャイアン的”
な態度で理不尽な行動を繰り返すので、さすがにベトナムも
「おい、ジャイアン!いい加減にしろよな、俺たちは日本と違って
お前たちの圧力には屈指ねーぞ!」ということで、6月13日に
中国と争っている領海で実弾演習を行ないました。

艦隊や航空戦では、それはもう涙が出るくらいベトナムに
勝ち目はありませんが、自国の領土・領海・資源を守ると言うことは
そういうことです。

ただし、ベトナムが闇雲に勢いだけで実弾演習を行なったのではなく、
今回は米軍も中国の尖閣諸島や南・西沙諸島での中国の活動には
懸念を表していて、ベトナムの背後でアメリカが後押しをしているので
「こら!ジャイアン。ジャイアンは一人じゃねーぞ!元祖ジャイアンも
いるんだぞ!」と文字通り”毒には毒を”と言う極めて戦略的に行動
しております。

その辺を敏感に感じ取った中国は(実は押しに弱い)、このような
妥協案をベトナムに示してきました。
>他国を巻き込むのではなく二国間の「平和的話し合い」を
ベトナムに要求したが、中国の言行不一致を批判するるベトナムは
これを拒否した。

正解です。よくありますが”ヤクザ”や”労働組合”などとの交渉とかで
素直に相手の言い分に相槌をうったり、間違って事務所などへ行った
日にゃ、妥協させられるまで拉致監禁状態にされてしまいますからね。

日本が一番足りない部分です。なので、これからは日本・米国・ベトナム・
フィリピン・マレーシア、政権が変われば台湾も入れて、戦略的に
防衛することが重要なんですが、政府は特に”菅直人”は少しでも延命
するために頭が一杯なので、この度の件に関しても「関係ないネン!」と
いった感じで、本当に左翼政権というのは「平和!暮らし!」などと、
言っていればいいのですから、本当に困ったもんだな〜と。

この度の震災や原発と同じように、国の根幹に関わる「安全保障」を
きちんと”戦略的”に考え、手を打てる政府が一刻も早くに誕生する
ことを願うばかりです。。。。。