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”悪しき隣人”

飲食店をしていると、様々なお客さんがお見えになります。
ほとんどのお客さんは若干の差こそあれ、皆さん何事もなく
普通にお帰りになります。

ただ、ごくたまに「ん!?」という雰囲気に包まれる時がある
のですが、今までの経験上その原因はカウンターに初めて来た
一人のお客さんに多いように見えます。

酔って周りのお客さんに話しかける(絡む)や、軟派目的、
耳障りなくらい大きな声で「俺の話を聞いてくれ!」状態や、
一緒に来た人同士で激しい口論、まるで自分の家のように
振る舞いスタッフに対して召使い口調やパッシリ、挙句には
女性スタッフを口説く。などです。

これらの時に店側の対応は非常に大切になってきます。
「お客さんだから・・・・・」と、特に経験の浅いスタッフや若い
スタッフなどは、どのように対応をしていいのか?手をこまねいて
しまいがちになります。

この場合は2つの対応があります、
1つ目は、「あれ?このお客さんちょっとおかしいかな?クセが
あり過ぎるかな?」と思えば、必要以上の会話はしないこと。
変に「お客さんだから」とバカ正直に一緒懸命にやると、
「これでいいんだ」と思いややこしくなり、また変にスタッフがビール
なんぞをご馳走になんかなったりしたら、

「ご馳走してんだから、俺の好き勝手にやってもいいだろ。」と
勘違いを起こし、その結果、普通に飲食している他のお客さんに
迷惑な思いをさせるのです。

だから必要以上の会話をしない、つまり”相手の土俵に乗らない”
ようにすることです。

2つ目は”金富士”のオヤジさんの様にビシッ!と言う。
あたくしが目にした例で言えば、この道44年目のオヤジさんは
クセの悪いお客さんかどうかを見抜く目を持っていて

「お客さん、隣のお客さんに話しかけないでくれる。自分のペースで
飲んでいるんだから。」とか「マスター、お銚子もう一本!」と言われても
「お客さん、もう十分に飲んだから、もう帰ってくれるかい。」と。

ほとんどのお客さんはその言葉に従いますが、たまに「なんだよ!
自分の金で飲んで何が悪いんだ!酒を飲みに来て、ダメだなんて
言われたのは初めてだ!」と、捨て台詞を言いながら帰っていく
人もいますが、”毅然”とした態度は大切なことです。

「お客さんだから何を言っても、やっても許される。」などと言うのは
”悪しき隣人”です。だからこそ、その辺の店側の対応が大切なんですね。

人の集まる場所では、最低限のマナーとルールが必要です。
店はある程度の世間一般のマナーと店側に基づいた
ルールを持ち運営をしなければならないと言うことです。

日本人は、今回の被災にあたっての対応でもそうですが、
ルールを守るとか、道徳、礼節を重んじる国柄と言った
称賛を浴びるほどの国民性を持っています。

が、一方で相手に迷惑を掛けちゃいけない。
嫌な思いをさせるのではないか?と、それが過ぎて”お人好し”
になってしまうものです。

日本の技術力は世界でもトップクラスですが、
海外に行ったことのある方なら分かると思いますが、
日本のサービスもトップレベルです。

そこには、歴史が育んで来たものや精神性もありますが、
このお人好しなくらいに相手を気遣う心があるからです。
(キレイで早いラッピングは称賛の的ですしね。)

がしかし、善い人、善い国ばかりではありません。
そこに漬け込む”悪しき隣人や国”もいるのもまた事実なんですね。
(例えば、自国で餃子に毒を混入しておいて、日本国内で混入したとか
言う”盗人猛々しい”悪しき国とか)

だから時には”毅然”とした態度が求められるのです。
それをしないと相手はどんどんとつけ上がるのですから。

そういえば、普段は優しいけどマナーやルールを守らない相手には
”毅然”とした態度で臨む職種がありますね。

それは「ナースとスチュワーデス」。
どちらも命が掛かる仕事なので、普段は人当たりが良いですが
マナーやルールを守らない人には、急に恐い人になりますからね。(笑)

少し話はそれましたが、本当の商売というのは単に頭を下げて
揉み手をして、理不尽なことでも受け入れるのではなく、”毅然”とした
態度でお店全体のお客さんやスタッフを守る様にして行きたいものです。

と言うことで、天気も良いので一杯。。。。。
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