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あの時も、こんな天気だった。

ここ一週間お酒を飲んでいませんでした。
それは、今週の金曜日に検査があるので、少しでも
数値を良くしようと、その場限りの姑息な手段なのです。

と言うことは、当然「丸か加藤商店」の店舗には顔を
出さない訳で、ある意味現場にとっては「平穏」な日々だとも
言えるのです、ハイ。

昨日、物件探しと視察を兼ねて札幌駅近辺から狸小路まで
ブラブラとしていて、いい加減疲れて(当たり前です、4時間も
経過していましたから)、生意気にも「きっちゃてんでコーシー」なんぞを
飲んでいましたところ、

「あれ?そう言えば、検査前とは言え、ホントお酒を飲んでいないよな、
てっ言うか、別に飲みたいとも思わないし、ひょっとしてこのまま『お酒』辞めようかな~」
などと、2杯目のコーシーを飲みながら何気に検査の日を確認していた所、

「!!」、「!!!」、「!!!!」。
「何々!!、検査日、来週じゃん!!!」。
そう思った瞬間、急に「もったいない!」という思いが頭をよぎって
「こりゃあ大変だ!今のうちに飲んでおかないと!」と先程までの
「このまま『お酒』辞めようかな~」なんて思いは、ジャイアント馬場の
ブレーンバスターをくらい記憶が吹っ飛んだように忘れてしまいました。

時刻は23:30分、急いで事務所にいる藤田に電話を掛けて、
「藤田!まだ居るか?」「いますけど?」
「そうか、じゃあ、あと38秒くらいで『てまひま』に着くから、細谷のお父さん
から頂いた、『ぽん鱈』用意しておいて。あっ、マヨネーズも」と、今は違う
会社の人間までも使ってしまいました。(西やん、ゴメン)

それにしても一週間ぶりの「ビールは旨い!うま過ぎるぞ、こんちくしょう!」
てな具合で、お会計をしてそれでも飲み足りなく、事務所で缶チューハイを
飲んで、帰路に着いたのは3:30でした。(ダメだ、こりゃあ)


6年前の今日、2002年12月11日、午前7:30頃携帯が鳴りました。
前日、少し飲みすぎて、二日酔いの頭でも不思議なもので「着信音」で、
何となく嫌な出来事が起きたと分りました。

電話の相手は総務の「木村課長」からです、『本部長、土ごぼう(現、山ごぼう)の
安立君が交通事故で亡くなりました』。

「分りました、いま安立はどこにいますか?」、あたくし冷静でした。
市立病院の安置室へ行くと、すでに安立の上司の「武ちゃん(武田)」が
来ていて、呆然(ぼうぜん)と安立の側に立っていました。
やまちゃん(山田)は安置室の前のイスに座り下を向いていました。

安立芳久(あだちよしひさ)、山口県出身で札幌の調理師学校へ来て、
そのまま札幌で就職。タスコでは、高田屋そして土ごぼうで調理師として働いておりました。

中々、根性のある男で真面目で素直なやつでした。
事故を起こす一週間前に免許を取得して、同時に車も購入しました。

山口県から駆けつけた、ご両親に会うのが辛かった。
お母さんに「どうして、こんなことになったんですか」と言われて、何も言えなかった。

夕方、大阪で働いているお兄さんが来た。
急だったので、いかにも着の身着のままのような格好で、
まだ、状況を理解できないでいるのか、それともしたくないのか、
読みかけの本を読み始めた。

お兄さん、帰るまでとうとう話をしてくれなかった。

本当に今日の天気はあの時とそっくりだ。

安立、大丈夫、お前のことは忘れていないぞ。
みんな元気でやってるからな、少しばかり早かったけど、その内
俺も行くから、その時までに「料理の腕を磨いておけよ」
そして、何人いるか分からないけど、いるメンバーで『酒』を飲みながら
懐かしい話でもしような。

安立芳久 (享年26)
天国でこの歌でも聴いてくれ。
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